私が関わる起業家さんは、職人気質の方が多いです。
(私自身が何かをつきつめてしている人が大好きなので)
私が言うところの“職人気質の方”と言うのは、ご自分の技術を高めることが大好きで、結果、たくさんの方に幸せとか快適さとかをお客様に提供できている方、ということなのですが。
そういった方に多いのが、
〇〇さんは、お客様に△△ということを提供していらっしゃるので、そこをしっかりアピールしていきましょう!
とご提案したときに
私はそんなたいそれたことを提供しているつもりはないのです。
ただより良いものにしたかっただけで…
とお答えになる方。
確かにそうなのだと思います。
ただただより良い商品サービスにしたくて、必要なものを学んだり、技術を磨いたりしてきたのでしょう。
でもね。
結果あなたの商品・サービスは、沢山の人を幸せにしているのですよ~
そこにフォーカスしてほしいなぁと思うのです。
今回は、自分がしているつもりのことと結果には違いがあるんだよというお話をしてみたいと思います。
今はまだ成功できていないけれど、自分の技術をもっともっと向上させていった先に、きっと成功がある!もっとがんばらなきゃ!と思っている方、必見です。
あなたの技術はすでに素晴らしい。からお客様が望むのはソレじゃない
あなたがなにかビジネスをしているとして。
自分の技術・知識になかなか満足できないって方は、意外に多い気がします。
また、今自分がなかなか売上があげられずにいるのも、自分がまだまだ力が足りないからだと思っていることも多いです。
本当にそうでしょうか?
周りを見渡してみてください。
正直言って、自分から見たら技術や知識が全然足りていないにも関わらす、成功しているように見える人っていませんか?
心の何処かで「どうしてあの人はあのレベルであんなにお客様が集まるんだろう?」って悲しい気持ちになることもあるでしょう。
そんな時も、おそらく「いやいや。ああ見えて本当はスゴイのかもしれない。私ももっとがんばらなきゃ」って思い直して、またしても努力の道を進んでいたりしませんか?
でも、違うのです。
その売れっ子の人とあなたの違いは、技術のレベルの違いではないのです。
商品は「商品お客様が望むものとあなたができることのマッチング」から生まれる
では、まだ未熟なのに売れている人と、ひたすら腕を磨いてきたのにまだ芳しい売上をあげられずにいる人。
その結果の違いはどこから来ると思いますか?
それは「商品」をどんな風に作っているか?にあります。
誤解を恐れずに言うと、商品というのは、あなたの中から生まれ出るものではなくて、作るものなのです。
それはズバリ、お客様が欲しているものとあなたの技術や知識でできることのマッチングから作り出されるものです。
外から見る分にはしていることは変わりません。
あなたはただ自分の技術を磨くことに一生懸命であっていいし、それをお客様に心を込めて提供していればいい、ということには変わりはないのです。
でも、「商品」の魅力はあなたがしていることとイコールではない、ということを頭に入れておいてほしいのです。
お客様が求めているのはあなたの技術の高さでも知識の量でもないこと知っていますか?
ちょっと難しかったかな…と思うので、わかり易く説明してみようと思います。
私のクライアントにお花の教室の先生がいます(姉ですね笑)
彼女はお花のお手入れや仕入れに本当に魂込めています。
市場では噂になっているのではないか?というぐらい、何時間もかけて何万歩も歩いて、生徒さんのために素敵なお花を選んでいるし、できるだけいい状態で提供できるようにとお手入れにも余念がありません。
ですが。
私はこんなに何時間もかけて市場でお花を選んできてるのです
と言われて教室に誘われたとして、そこで習いたい!って思いますか?
さて、もう一方の先生は、全く同じようにお花を選んでいますがそのことには触れず
季節を感じる素敵な花々と触れ合う時間を楽しみませんか?
と言っています。
さて、皆さんはどちらの教室に習いに行きたいですか?
たぶん、後者の先生だと思います。
していることは全く一緒だとしても、誘われるときの言葉が何なのか?で魅力って変わってきてしまうのです。
でも誤解してないでいただきたいのは、こだわっていることや努力していることは決して無駄なわけではないのです。
それ自体を直接謳い文句にしたり、表に出す必要は必ずしもないよってことなのです。
残念に思うかもしれませんが、その裏の努力やこだわりがあるからこそ、来てくれたお客様が満足してくださるわけです。
つまり、その努力やこだわりは、見えない部分でしっかりと伝わっているってことなのです。
努力し続けることは大事だけどそれ自体が商品の魅力にはならないという認識をもとう
ビジネスをしている以上、自分の技を磨き、知識を増やしていくことは大前提です。
ですが、その事自体が商品の魅力というわけではないということに気づいてほしいのです。
あなたの作り出す努力やこだわりの結晶が、お客様が欲するものであったならば、手に取ってもらえるような魅力を違う角度から探して見つけて、提示しましょうということなのです。
職人気質の方たちはかなり真面目で正直な方が多いです。
だから、自分がしているつもりのことがもたらす結果に対して、驚きを持って捉えていて、どこか他人事にとらえていることが多いです。
お客様があなたの商品をどう捉えてくれたのか?
どこに魅力を感じてくれたのか?
そこをしっかりと見極めて提示することで、あなたの商品の魅力が沢山の人に伝わるのです。
それは決して「嘘」でも「間違い」でもないのです。
周りの人から教えてもらう、あなたの知らないあなたの商品の魅力。
それをしっかりと受け止めて、自分の作り出すものにそんな魅力があるのだということに誇りを持ってくださいね。