私は、例えば「こんなに安いのに安心の補償」という通販型の保険のCMを見ると
通販だから、保険のおばちゃんの人件費を省いてーの低価格の実現か。
でもこんなに大量のCMをテレビでガンガン流してるんだから、相当な広告費だよね。
つまりは儲かってるってことだからなぁ…じゃ、どこで儲けてるってことだ?
とかいろいろ考えています。
まぁ、私の場合は趣味みたいなところがあって、常にそんなことばかり考えているわけです(-_-;)
でもきっとこんなことが、ビジネスをやるうえで役に立ってるんだろうなぁと思ったので、皆さんにもそういう視点を持ってもらえたら、大きな力の一つになると思うのです。
ということで、今回は価格を見極める力を付けましょうよというお話です。
省くものなんてもはやないという世の中においての低価格とは
ちょっと前の話になりますが、「中間手数料をなくしました!」という言葉がはやり、間に業者を通さないで直販することで低価格、というある意味流通業界の大変革が起きました。
国内で買うと高いものも海外直接買い付けだと安かったりというパターンもありました。
直接つながるという手法で、ありとあらゆるものを省いて価格競争に走ってきたと思うのです。
だから、もはや削るものなんてなくて、削るとしたら人件費ぐらいでしょうか。
(その結果、めぐりめぐって自分の収入に返ってきたりするわけですが…)
「同じものを買うなら安い方がいい」という考え方は、ある意味ごもっともです。
初めに言ったように、ここ数年で中間マージン的なところで儲けていた業者というのは、ほとんとが困窮し消えつつあります。
つまり今の価格ってほぼ限界価格なんですよね。たぶん。
でも安くなきゃ売れない、という思考にはまっているので、それ以上安くするには、
- 人件費を削る→誰かの苦しみを生む
- 材料費を削る→安心安全が損なわれる危険性をはらむ
ってことになります。
つまり、安いものを選ぶという行為は何かしらの犠牲を払うってことになるってことですよね。
そんなこと、考えたことありますか?
それが例えば
- 機能を削って安くなる
- パッケージを簡素化する
- 期限など理由が明らか
というように理由があきらかであれば別ですけど。
なので、ものを選ぶ時には、どのジャンルのものならここは譲れない、という基準を自分の中できちんと持つことが大切なのです。
サービス業というビジネスの世界でも同じです
サービスの世界だとこれが分かりにくいですよね。目に見えない世界ですから。
でも物質的なものでしっかりと価値基準を意識していくことによって、サービスにおいての見極めの力もついていきます。
収益を上げるビジネスの世界において、対価としてのお金を払うという行為は絶対的に必要なものであり、形あるものでもないものでも変わらないわけです。
形がないものにも、人間の拘束時間や能力、そこに至るまでの苦労がきちんと注がれているのですから。
例えば、飲食業を利用したときに、「コスパが良い」って言葉をよく聞きますが、あなたはどういう時に使っていますか?
「コスパが良い」というのは、価格に対して割安感がある、という事ですよね。
飲食の世界で考えてみましょう。
安くてまずいのはそのままです。
「価格=味」 両方が低いわけですから、ある意味バランスが良いですね。
安くて味はそこそこなら、コスパが良いって言えるかもしれません。
「価格<味」ですから。
こんな風に低単価の世界では、割と単純な気がします。
「近い」とか「早い」も若干ジャッジメントに関係してくるかもしれませんが、低価格を追い求めている層は、そこはあんまり言及することはないでしょう。
でも、それなりの価格の場合、コスパを考える要素は複雑になります。
例えば、高いわりに味がそこそこだった場合はどうでしょう。
値段の割にはおいしくないわけですから、「価格>味」になってますよね。
でも、高価格の場合だと、その対価に対する価値のポイント加算の中に味以外のものも加わってきませんか?
「立地(ロケーション)」だったりとか「サービスの質」などなど。
「高いだけでおいしくないけど、この夜景代か。」という風に、妙に納得してしまったりして、トータルで価格をとらえるようになります。
それらのトータル価値と価格を比べて、コスパが良いかどうかを考えますよね。
そんな風に形にのないものに対しても、自分に大切にしている価値に対してどうか?と常に考える視点を持つことは大切だと思うのです。
セミナーなどの起業に関わるサービスも同じ目線で見極めましょう
いつもすべてのサービスについて、価格を組成しているものに注意して過ごしていれば、自ずと自分の周りにある、起業に関する商品にも同じ視点を持てるようになると思います。
無料セミナーなどが流行っていますが、「無料なら受けてみようっと」とワクワク申し込む前に考えてほしいのです。
何のために、無料で開催するのか? を。
ビジネスには、必ずキャッシュポイントが存在します。
なかったら、主催者がこれまで投資した分の回収はできないし、事業の継続はできないわけですから、当たり前です。
「必ずキャッシュポイントが存在する」この当たり前のことをしっかりと念頭に置いて、セミナーに参加するのとそうでないのとでは、得られるものが変わってきます。
基本、無料やリーズナブルなセミナーは、フロントと言われるもので、キャッシュポイントはそのセミナー(のおそらく最後当たり)で案内されるバックエンド商品になります。
そのセミナーの主催者が、どのタイミングでどんな言葉でそれを案内するのか?そんなワクワク感を持ちながら参加してみてください。
そして、紹介後のその商品までの導線がどうなっているか?もしっかりチェックしてください。
問題がありそうなら、ここをこうすればいいのにという代替案を考える。
うまいな…と思ったら、惹きつけられる言葉や色、流れをインプットしておく。
そんな風に学べることが盛りだくさんです。
そこで感じることは、いちばん大切な「お客様視点」で見える世界です。
この視点を持てるようになるように、日々、他の人のセミナーなどで学びをストックしておくといいですよ。
あ。たまーにですが、バックエンドがないままにセミナーが終了してしまうことがあります。
その場合、主催者がうっかりさんまたは初心者、はたまたビジネスをわかっていないかのどれかです。
キャッシュポイントを見極めようのまとめ
普段の生活から、「価格対価値について注目する」という習慣をつけておくと、ビジネスの時にもそういう視点を持つことができるようになります。
それが自分のビジネスに価格を付ける時にも役に立つと思います。
また、価格について見極めるという視点を持てば、それはイコールお客様目線。
そのお客様目線もまた、自分のビジネスを考えるときに、絶対必要な目線です。
普段の生活から、いろいろとみる・考える癖をつけることが、マーケティングセンスの一つになりますよ~