私は今や、こんなに長い文章も書けますし、スライドを作成して、講座を開催して先生的な立場で説明をしたりなどしておりますが…
さぞかし国語がお得意?作文が得意?と思われますが…
何度も言います。私は本当に文章を書くのも説明も苦手な人間でした。
小さなころは原稿用紙を埋めるだけで必死だったし、大学のかなり短い卒論ですら、教授に心からあきれられた経験もあります( ;∀;)
そんな私がどうして苦も無くテーマを見つけて長文を書いたり、人にわかりやすく説明をするというようなことができるようになったか?と言えば、おそらく、ただ、伝えることをあきらめなかっただけなのです。
それは相手と分かり合いたかったから。
伝え方がわからない、伝わらないを何とかしたくて、その壁にぶち当たるたびに、ひたすら考えて、学んで(主に書籍)、努力を続けてきた、それだけなんですよ。
今回、私の壁と突破について語ってみようかな…と思います。
書けないと思ってしまっているあなたへのエールになったらうれしいです。
言いたいことが言えない私がぶつかった最初の壁は上司
私って今はこんなんですけど、言いたいことが言えない人だったんですよ。
言いたいこと以外は言えるんではけど、言いたいことはなかなか言えない。
そんな私が、子供のころからあこがれていた某菓子メーカーに就職して3年目かな。
望んだわけでもないのに商品企画部に配属されたのですが、私の上司も私とほぼ同時に別の部署からやってきた方でした。
商品企画部という仕事にとても夢を持っていらっしゃっていて(当時では絶対使わない華麗な婉曲表現!)、管理職という立場にもかかわらず、意見をものすごく出してくるわけですよ。
当時は、ドカーンと新作を出す体力がその企業にはなく、リニューアルでしのぎを削る感じでした。
で、私が最も好きだった商品をトンデモナイ形にするとか言い出したり、まぁ、ことごとく私とは意見が合わなかったのです。
(当時から私は顧客体験が大事!と思っていたので、意見が合わなかった…)
伝えたい気持ちばっかり空回りして、伝わらず、それでも強い気持ちがあったので、引き下がらなかったので日々言い争いばかりしてました。
周りからは、どうにかならないの?と言われるぐらいでした。
(その後彼は社長さんに♡)
言いたいことを言ってこなかったというのもあり、伝える努力をしてこなかった私には伝える技術がなかったんですよね。
ストレートにしかものを言えなかったのです。
でも、彼と分かり合えないと、私の愛する商品たちがズタズタにされてしまう…と追い込まれた気持ちに勝手になっていました。
とある退社後の帰り道、いつものように大好きな書店巡りをしている時に目に入ったのが、当時は珍しかった「図解の本」。
図解で説明すればわかりやすいよ、という内容だったと思います。
それで、筋道立ててそれっぽく話す、という技を手に入れ、結果が同じならどういうルートでもよい、という柔軟性も身に着け、けむに巻きながら自分の願いを叶える話法を身に着けていったのです。
彼との出会いがなかったら、今のようにわかりやすく話そうとする話し方にはならなかったと思います。
文字だけで人に大切なことを伝えつつ、コミュニケーションをとる難しさ
他の記事でも書きましたが、次にぶつかったのが文字でのコミュニケーション。
詳しくはこちら↓でお話していますが…
海外在住の日本人の方に、翻訳案件をアサインするというお仕事をしていました。
もちろん、一度も顔を合わせたことがないので、お互いにどんな人間なのかは全く知りません。
ましてや、その前にやり取りしていたのは責任者の方で、それに対して私はぽっと現れた雇われの人間で立場も強くないわけです。
この状況で円滑なコミュニケーションをとりたいなら、細心の注意を払わなければならないということは、今の私ならわかります。
けれど、当時はメールでのビジネス的やり取りは慣れていなかったので、テンプレートに沿ってのやり方しかしていなかったのです。
案件によって、イレギュラーな内容をやり取りしなくてはならないこともあり、そういう時に彼女とのトラブルが発生したわけです。
それがきっかけで、「簡潔に」「必要なことを過不足なく」文字で伝えるという技術を身に着けることができました。
言ってみれば、余計なことは書かず、必要なことだけを抽出して、箇条書きのように伝える感じでしょうか。
それともう一つ。季節の言葉や相手を思いやる言葉を添えるようにしてきました。
文字ではあるものの、そこに気遣いや思いやりの言葉で人間味を加えることで、必要最低限の過不足のない情報提供だけでは「文字だけの無機質」な関係になりがちなところ、人対人との関係という温かみのある関係になったと思います。
伝え方がわからないお客さまからのメールに応える
これもすごい学びだったなーと思うのが、姉としているお花の教室での顧客対応です。
お客様はもちろん文章を書きなれているわけではありません。
なので、いただくメールのお問い合わせ内容の意味が分からない、または、断定しているのか質問なのかもわからないことがよくあります。
(ブログ講座でもお伝えしていますが、人は自分が知っていることを省略することが多いです)
そんな問い合わせに対して、どうやってメールの内容の真意にたどり着けるか?って結構難しいところがあります。
今はLINEがメインのメッセージツールになっていますが、その場合は会話調でやり取りすることができるようになりました。
でも、ビジネス的な対応でいうと、たとえLINEというツールを使っていても、「○○ですか?」「いいえ」「じゃあ△ですか?」なんてやっているわけにはいきません。
というのも、実はお客様側も聞きたいことがはっきりわかっていない場合も多いわけです。
なので、ある程度当たりをつけて、もしかしてこうですか?と仮定して、その場合は…と説明したりします。
基本、相手にYESかNOかで応えられる質問を投げるのも大切なことになります。
詳細を相手に書いていただくのは至難の業であることが多いので。
それを、さらに相手の方のやりたい気持ちをそがないように、細心の注意を払って文章を書かなくてはなりません。
省略された文章の中から、相手の言いたいことを類推する力とか、相手の文章力に依存しない回答の求め方などは、ここでかなり鍛えられたのだと思います。
文章が書ける自分・説明が得意な自分になった理由 まとめ
実は私は自営業歴25年になります。
その間にいろいろなつらい出来事やぶち当たる壁があって、悩んでもがいて。
それでもあきらめずに書き続けたから今の私がいるのです。
決して生まれつき美しい文章をサクサク書けていたわけではございません。
どうしてがんばってこれたかというと…結局諦めなかったからなのですよね。
伝えたい。伝わってほしい。
そのための努力をひたすら続けてきたから、今の私があるのです。
だから、みなさまにも書くことを「苦手だから」という理由であきらめてほしくないのです。
「伝えたい」という気持ちがあれば、必ず上手になります。
上達していくと、きっと「伝わる」文章が書けるようになると思います。